*隣地使用権

*隣地使用権



土地所有者が、境界、境界付近で垣、塀、建物を築造、修繕すると

きは、必要な範囲内で隣地の使用を請求することができます。これ

を隣地使用権といいます。立入権ともいいます。(民法209−1

本文)


ただし隣人の承諾が必要です。(民法209−1ただし書き)


立ち入ることによって、隣人が損害を受けたときは、賠償金を請求

することができます。(民法209−2)


隣人とは、現在隣地を利用している土地所有者、借地人等を指しま

す。


しかし、隣人が承諾しなければどうなるでしょう。

普通、こういうふうに法律で、隣人の承諾を得なければならないこ

とを条件に、隣地使用権を認めている場合に、その隣人が承諾しな

いときは、裁判所に訴えて、隣人の承諾に代わる判決をもらうこと

になります。

手順はそうなんですが、実際問題として訴訟するのはよっぽどのこ

とになりますね。






(参考)


【民法】



     第二款 相隣関係



(隣地の使用請求)

第二百九条  土地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は

建物を築造し又は修繕するため必要な範囲内で、隣地の使用を請求

することができる。ただし、隣人の承諾がなければ、その住家に立

ち入ることはできない。

2  前項の場合において、隣人が損害を受けたときは、その償金を

請求することができる。



(公道に至るための他の土地の通行権)

第二百十条  他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、

公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することが

できる。

2  池沼、河川、水路若しくは海を通らなければ公道に至ることが

できないとき、又は崖があって土地と公道とに著しい高低差がある

ときも、前項と同様とする。



第二百十一条  前条の場合には、通行の場所及び方法は、同条の規

定による通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地の

ために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

2  前条の規定による通行権を有する者は、必要があるときは、通

路を開設することができる。



第二百十二条  第二百十条の規定による通行権を有する者は、その

通行する他の土地の損害に対して償金を支払わなければならない。

ただし、通路の開設のために生じた損害に対するものを除き、一年

ごとにその償金を支払うことができる。



第二百十三条  分割によって公道に通じない土地が生じたときは、

その土地の所有者は、公道に至るため、他の分割者の所有地のみを

通行することができる。この場合においては、償金を支払うことを

要しない。

2  前項の規定は、土地の所有者がその土地の一部を譲り渡した場

合について準用する。



(自然水流に対する妨害の禁止)

第二百十四条  土地の所有者は、隣地から水が自然に流れて来るの

を妨げてはならない。



(水流の障害の除去)

第二百十五条  水流が天災その他避けることのできない事変により

低地において閉塞したときは、高地の所有者は、自己の費用で、水

流の障害を除去するため必要な工事をすることができる。



(水流に関する工作物の修繕等)

第二百十六条  他の土地に貯水、排水又は引水のために設けられた

工作物の破壊又は閉塞により、自己の土地に損害が及び、又は及ぶ

おそれがある場合には、その土地の所有者は、当該他の土地の所有

者に、工作物の修繕若しくは障害の除去をさせ、又は必要があると

きは予防工事をさせることができる。



(費用の負担についての慣習)

第二百十七条  前二条の場合において、費用の負担について別段の

慣習があるときは、その慣習に従う。



(雨水を隣地に注ぐ工作物の設置の禁止)

第二百十八条  土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋

根その他の工作物を設けてはならない。



(水流の変更)

第二百十九条  溝、堀その他の水流地の所有者は、対岸の土地が他

人の所有に属するときは、その水路又は幅員を変更してはならない。

2  両岸の土地が水流地の所有者に属するときは、その所有者は、

水路及び幅員を変更することができる。ただし、水流が隣地と交わ

る地点において、自然の水路に戻さなければならない。

3  前二項の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。



(排水のための低地の通水)

第二百二十条  高地の所有者は、その高地が浸水した場合にこれを

乾かすため、又は自家用若しくは農工業用の余水を排出するため、

公の水流又は下水道に至るまで、低地に水を通過させることができ

る。この場合においては、低地のために損害が最も少ない場所及び

方法を選ばなければならない。



(通水用工作物の使用)

第二百二十一条  土地の所有者は、その所有地の水を通過させるた

め、高地又は低地の所有者が設けた工作物を使用することができる。

2  前項の場合には、他人の工作物を使用する者は、その利益を受

ける割合に応じて、工作物の設置及び保存の費用を分担しなければ

ならない。



(堰の設置及び使用)

第二百二十二条  水流地の所有者は、堰を設ける必要がある場合に

は、対岸の土地が他人の所有に属するときであっても、その堰を対

岸に付着させて設けることができる。ただし、これによって生じた

損害に対して償金を支払わなければならない。

2  対岸の土地の所有者は、水流地の一部がその所有に属するとき

は、前項の堰を使用することができる。

3  前条第二項の規定は、前項の場合について準用する。



(境界標の設置)

第二百二十三条  土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、

境界標を設けることができる。



(境界標の設置及び保存の費用)

第二百二十四条  境界標の設置及び保存の費用は、相隣者が等しい

割合で負担する。ただし、測量の費用は、その土地の広狭に応じて

分担する。



(囲障の設置)

第二百二十五条  二棟の建物がその所有者を異にし、かつ、その間

に空地があるときは、各所有者は、他の所有者と共同の費用で、そ

の境界に囲障を設けることができる。

2  当事者間に協議が調わないときは、前項の囲障は、板塀又は竹

垣その他これらに類する材料のものであって、かつ、高さ二メート

ルのものでなければならない。



(囲障の設置及び保存の費用)

第二百二十六条  前条の囲障の設置及び保存の費用は、相隣者が等

しい割合で負担する。



(相隣者の一人による囲障の設置)

第二百二十七条  相隣者の一人は、第二百二十五条第二項に規定す

る材料より良好なものを用い、又は同項に規定する高さを増して囲

障を設けることができる。ただし、これによって生ずる費用の増加

額を負担しなければならない。



(囲障の設置等に関する慣習)

第二百二十八条  前三条の規定と異なる慣習があるときは、その慣

習に従う。



(境界標等の共有の推定)

第二百二十九条  境界線上に設けた境界標、囲障、障壁、溝及び堀

は、相隣者の共有に属するものと推定する。



第二百三十条  一棟の建物の一部を構成する境界線上の障壁につい

ては、前条の規定は、適用しない。

2  高さの異なる二棟の隣接する建物を隔てる障壁の高さが、低い

建物の高さを超えるときは、その障壁のうち低い建物を超える部分

についても、前項と同様とする。ただし、防火障壁については、こ

の限りでない。



(共有の障壁の高さを増す工事)

第二百三十一条  相隣者の一人は、共有の障壁の高さを増すことが

できる。ただし、その障壁がその工事に耐えないときは、自己の費

用で、必要な工作を加え、又はその障壁を改築しなければならない。

2  前項の規定により障壁の高さを増したときは、その高さを増し

た部分は、その工事をした者の単独の所有に属する。



第二百三十二条  前条の場合において、隣人が損害を受けたときは、

その償金を請求することができる。



(竹木の枝の切除及び根の切取り)

第二百三十三条  隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹

木の所有者に、その枝を切除させることができる。

2  隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取るこ

とができる。



(境界線付近の建築の制限)

第二百三十四条  建物を築造するには、境界線から五十センチメー

トル以上の距離を保たなければならない。

2  前項の規定に違反して建築をしようとする者があるときは、隣

地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることができる。

ただし、建築に着手した時から一年を経過し、又はその建物が完成

した後は、損害賠償の請求のみをすることができる。



第二百三十五条  境界線から一メートル未満の距離において他人の

宅地を見通すことのできる窓又は縁側(ベランダを含む。次項にお

いて同じ。)を設ける者は、目隠しを付けなければならない。

2  前項の距離は、窓又は縁側の最も隣地に近い点から垂直線によ

って境界線に至るまでを測定して算出する。



(境界線付近の建築に関する慣習)

第二百三十六条  前二条の規定と異なる慣習があるときは、その慣

習に従う。



(境界線付近の掘削の制限)

第二百三十七条  井戸、用水だめ、下水だめ又は肥料だめを掘るに

は境界線から二メートル以上、池、穴蔵又はし尿だめを掘るには境

界線から一メートル以上の距離を保たなければならない。

2  導水管を埋め、又は溝若しくは堀を掘るには、境界線からその

深さの二分の一以上の距離を保たなければならない。ただし、一

メートルを超えることを要しない。



(境界線付近の掘削に関する注意義務)

第二百三十八条  境界線の付近において前条の工事をするときは、

土砂の崩壊又は水若しくは汚液の漏出を防ぐため必要な注意をしな

ければならない。

*囲繞地(いにょうち)通行権



*囲繞地(いにょうち)通行権




・袋地(ふくろち)
・・・・・他人の土地に囲まれて公道に通じて

いない土地を袋地といいます。


・囲繞地(いにょうち)・・・・・袋地を囲んでいる土地を囲繞地

といいます。



・袋地の所有者は、公道に出るために囲繞地を通行することができ

ます。これを囲繞地通行権といいます。(民法210−1)


・また池沼、河川、水路、海を通らなければ公道に出ることができ

ないときや、崖があって土地と公道とに著しい高低差があるときも、

袋地に準ずるものとして同様に取り扱われます。(民法210−

2)


・囲繞地通行権者(袋地所有者)に必要であり、囲繞地にとって損

害が最も少ない通行の場所、方法を選ばなければなりません。(民

法211−1)


・囲繞地通行権者(袋地所有者)は、必要があるときは、通路を開

設することができます。この場合囲繞地所有者の承諾を必要としま

せん。(民法211−2)


・囲繞地通行権者(袋地所有者)は、囲繞地所有者の土地の損害に

対して償金を支払わなければなりません。そして、1年ごとに償

金(通行料)を支払うことができる。(民法212)


・分割によって公道に通じない土地(袋地)が生じたときは、袋地

の所有者は、公道に至るため、他の分割者の所有地のみを通行する

ことができます。この場合には、償金を支払う必要がありません。

(民法213)


・上記の場合で、土地の所有者がその土地の一部を譲り渡したため

袋地となった場合にも同じことになります。(民法213)







(参考)



【民法】



(公道に至るための他の土地の通行権)

第二百十条  他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、

公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することが

できる。

2  池沼、河川、水路若しくは海を通らなければ公道に至ることが

できないとき、又は崖があって土地と公道とに著しい高低差がある

ときも、前項と同様とする。



第二百十一条  前条の場合には、通行の場所及び方法は、同条の規

定による通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地の

ために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

2  前条の規定による通行権を有する者は、必要があるときは、通

路を開設することができる。



第二百十二条  第二百十条の規定による通行権を有する者は、その

通行する他の土地の損害に対して償金を支払わなければならない。

ただし、通路の開設のために生じた損害に対するものを除き、一年

ごとにその償金を支払うことができる。



第二百十三条  分割によって公道に通じない土地が生じたときは、

その土地の所有者は、公道に至るため、他の分割者の所有地のみを

通行することができる。この場合においては、償金を支払うことを

要しない。

2  前項の規定は、土地の所有者がその土地の一部を譲り渡した場

合について準用する。

*入会権(いりあいけん


*入会権(いりあいけん)



・入会権とは、一定の地域の住民が山林原野において、共同で収益

(堆肥、家畜飼料、燃料等に用いる牧草や木の採取)する慣習上の

権利です。(民法263、294)


・入会権については、民法は2か条(民法263、294)しか設

けいていません。

共有の性質を有する入会権には共有の規定を適用(民法263条)

し、共有の性質を有しない入会権には地役権の規定を準用(民法2

94条)しています。


・入会権には登記の方法がありませんので、登記の規定を設けてい

ません。しかし登記なしに第三者に対抗できる判例があります。









(参考)



*物権

財産権の主要なものに「物権」と「債権」があります。

物権は直接支配して利益を受ける排他的な権利です。民法は、物権

法定主義として所有権、用益物権、担保物権、占有権の4種に区別

しています。



*用益物権

民法では、他人の物(土地等)を一定の範囲で使用収益させてもら

う物権(権利)を「用益物権」といっています。

このうち他人の土地上の権利・用益物権には、地上権、永小作権、

地役権、入会権があります。





【民法】


  第二編 物権

   第一章 総則

(物権の創設)

第百七十五条  物権は、この法律その他の法律に定めるもののほか、

創設することができない。



(物権の設定及び移転)

第百七十六条  物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによ

って、その効力を生ずる。



(不動産に関する物権の変動の対抗要件)

第百七十七条  不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記

法 (平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定

めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することが

できない。





**入会権に関する民法の規定**


(共有の性質を有する入会権)

第二百六十三条  共有の性質を有する入会権については、

各地方の慣習に従うほか、この節の規定を適用する。


上記条文の「この節」とは「第三節 共有」で民法

249〜264条のことです。




(共有の性質を有しない入会権)

第二百九十四条  共有の性質を有しない入会権については、各地方

の慣習に従うほか、この章の規定を準用する。


上記条文の「この章」とは「第六章 地役権」で民法280〜29

4条のことです。

*永小作権(えいこさくけん)



*永小作権(えいこさくけん)


永小作権とは、小作料を支払って他人の土地において耕作または牧

畜をする物権。(民法270〜279)


わが国では、永小作権はほんのわずかである。小作関係はほとんど

が賃貸借である。


*永小作権は、その登記をしなければ第三者に対抗することができ

ない。(民法177)


*永小作権は、物件であるから、特約のない限り、地主の承諾なし

に譲渡、転貸しができる


*永小作権の存続期間

契約で定めるときは20年以上50年以下とする。50年より長い

期間を定めたときは、50年とする。(民法278−1)


*永小作権は更新することができる。ただし、その存続期間は、更

新の時から五十年を超えることができない。(民法278−2)


*永小作権の存続期間を定めなかったときは、その期間は、慣習に

よる。慣習がないときは三十年とする。(民法278−3)













(参考)



*物権

財産権の主要なものに「物権」と「債権」があります。

物権は直接支配して利益を受ける排他的な権利です。民法は、物権

法定主義として所有権、用益物権、担保物権、占有権の4種に区別

しています。



*用益物権

民法では、他人の物(土地等)を一定の範囲で使用収益させてもら

う物権(権利)を「用益物権」といっています。

このうち他人の土地上の権利・用益物権には、地上権、永小作権、

地役権、入会権があります。









【民法】


  第二編 物権

   第一章 総則

(物権の創設)

第百七十五条  物権は、この法律その他の法律に定めるもののほ
か、

創設することができない。



(物権の設定及び移転)

第百七十六条  物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみに


って、その効力を生ずる。



(不動産に関する物権の変動の対抗要件)

第百七十七条  不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登


法 (平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の


めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することが

できない。




   第五章 永小作権


(永小作権の内容)

第二百七十条  永小作人は、小作料を支払って他人の土地におい


耕作又は牧畜をする権利を有する。



(永小作人による土地の変更の制限)

第二百七十一条  永小作人は、土地に対して、回復することので


ない損害を生ずべき変更を加えることができない。



(永小作権の譲渡又は土地の賃貸)

第二百七十二条  永小作人は、その権利を他人に譲り渡し、又は


の権利の存続期間内において耕作若しくは牧畜のため土地を賃貸す

ることができる。ただし、設定行為で禁じたときは、この限りでな

い。



(賃貸借に関する規定の準用)

第二百七十三条  永小作人の義務については、この章の規定及び


定行為で定めるもののほか、その性質に反しない限り、賃貸借に関

する規定を準用する。



(小作料の減免)

第二百七十四条  永小作人は、不可抗力により収益について損失


受けたときであっても、小作料の免除又は減額を請求することがで

きない。



(永小作権の放棄)

第二百七十五条  永小作人は、不可抗力によって、引き続き三年


上全く収益を得ず、又は五年以上小作料より少ない収益を得たとき

は、その権利を放棄することができる。



(永小作権の消滅請求)

第二百七十六条  永小作人が引き続き二年以上小作料の支払を怠


たときは、土地の所有者は、永小作権の消滅を請求することができ

る。



(永小作権に関する慣習)

第二百七十七条  第二百七十一条から前条までの規定と異なる慣


があるときは、その慣習に従う。



(永小作権の存続期間)

第二百七十八条  永小作権の存続期間は、二十年以上五十年以下


する。設定行為で五十年より長い期間を定めたときであっても、そ

の期間は、五十年とする。

2  永小作権の設定は、更新することができる。ただし、その存


期間は、更新の時から五十年を超えることができない。

3  設定行為で永小作権の存続期間を定めなかったときは、その


間は、別段の慣習がある場合を除き、三十年とする。



(工作物等の収去等)

第二百七十九条  第二百六十九条の規定は、永小作権について準


する。

*地役権(ちえきけん)


*地役権(ちえきけん)


設定行為で定められた目的に従い、自己の土地の便益のために他人

の土地を利用する権利のことを地役権といいます。(民法280)

例えば、送電線のための地役権、通行の地役権、引水の地役権等が

あります。


・要役地

地役権者の土地であって、他人の土地から便益を受けるものをいい

ます。

(例)通行の地役権の場合は、通行させてもらう側が持っている

土地を要役地といいます。



・承役地

地役権者以外の者の土地であって、要役地の便益に供されるものを

いいます。

(例)通行の地役権の場合は、通行する土地(通行することを承諾

した土地。)



・地役権は要役地と分離して譲渡、処分できません。

地役権は、要役地のためにある権利ですから、要役地と分離して譲

渡したり処分したりできません。またほかの権利の目的とすること

もできません。(民法281−2)
 


・要役地の所有権とともに移転

地役権は、要役地の便益の為に成り立っているものですから、設定

行為に別段の定めがあるときは別として、要役地の所有権に従たる

ものとして、要役地の所有権とともに移転します。(民法281−

1)



・地役権の時効取得

地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができる

ものに限り、時効によって取得することができます。

ただし外形上認識できなければ時効取得できません。(民法28

3)



・地役権の消滅時効

地役権の権利を20年間行使しない場合は消滅時効となります。



・地役権の登記

地役権は登記しなければ第三者に対抗できません。

承役地の土地全部に地役権の登記をするときは全体であるから問題

はありません。しかし一部に地役権の登記をするときは、その土地

のその部分を分筆しない限り、範囲が確定しません。そのため、

地役権の範囲を確定する「地役権図面」を作成して、法務局に提出

することになります。








(参考)



*物権

財産権の主要なものに「物権」と「債権」があります。

物権は直接支配して利益を受ける排他的な権利です。民法は、物権

法定主義として所有権、用益物権、担保物権、占有権の4種に区別

しています。



*用益物権

民法では、他人の物(土地等)を一定の範囲で使用収益させてもら

う物権(権利)を「用益物権」といっています。

このうち他人の土地上の権利・用益物権には、地上権、永小作権、

地役権、入会権があります。








【民法】


   第六章 地役権



(地役権の内容)

第二百八十条  地役権者は、設定行為で定めた目的に従い、他人の

土地を自己の土地の便益に供する権利を有する。ただし、第三章第

一節(所有権の限界)の規定(公の秩序に関するものに限る。)に

違反しないものでなければならない。



(地役権の付従性)

第二百八十一条  地役権は、要役地(地役権者の土地であって、他

人の土地から便益を受けるものをいう。以下同じ。)の所有権に従

たるものとして、その所有権とともに移転し、又は要役地について

存する他の権利の目的となるものとする。ただし、設定行為に別段

の定めがあるときは、この限りでない。

2  地役権は、要役地から分離して譲り渡し、又は他の権利の目的

とすることができない。



(地役権の不可分性)

第二百八十二条  土地の共有者の一人は、その持分につき、その土

地のために又はその土地について存する地役権を消滅させることが

できない。

2  土地の分割又はその一部の譲渡の場合には、地役権は、その各

部のために又はその各部について存する。ただし、地役権がその性

質により土地の一部のみに関するときは、この限りでない。



(地役権の時効取得)

第二百八十三条  地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識

することができるものに限り、時効によって取得することができる。



第二百八十四条  土地の共有者の一人が時効によって地役権を取得

したときは、他の共有者も、これを取得する。

2  共有者に対する時効の中断は、地役権を行使する各共有者に対

してしなければ、その効力を生じない。

3  地役権を行使する共有者が数人ある場合には、その一人につい

て時効の停止の原因があっても、時効は、各共有者のために進行す

る。



(用水地役権)

第二百八十五条  用水地役権の承役地(地役権者以外の者の土地で

あって、要役地の便益に供されるものをいう。以下同じ。)におい

て、水が要役地及び承役地の需要に比して不足するときは、その各

土地の需要に応じて、まずこれを生活用に供し、その残余を他の用

途に供するものとする。ただし、設定行為に別段の定めがあるとき

は、この限りでない。

2  同一の承役地について数個の用水地役権を設定したときは、後

の地役権者は、前の地役権者の水の使用を妨げてはならない。



(承役地の所有者の工作物の設置義務等)

第二百八十六条  設定行為又は設定後の契約により、承役地の所有

者が自己の費用で地役権の行使のために工作物を設け、又はその修

繕をする義務を負担したときは、承役地の所有者の特定承継人も、

その義務を負担する。



第二百八十七条  承役地の所有者は、いつでも、地役権に必要な土

地の部分の所有権を放棄して地役権者に移転し、これにより前条の

義務を免れることができる。



(承役地の所有者の工作物の使用)

第二百八十八条  承役地の所有者は、地役権の行使を妨げない範囲

内において、その行使のために承役地の上に設けられた工作物を使

用することができる。

2  前項の場合には、承役地の所有者は、その利益を受ける割合に

応じて、工作物の設置及び保存の費用を分担しなければならない。



(承役地の時効取得による地役権の消滅)

第二百八十九条  承役地の占有者が取得時効に必要な要件を具備す

る占有をしたときは、地役権は、これによって消滅する。



第二百九十条  前条の規定による地役権の消滅時効は、地役権者が

その権利を行使することによって中断する。



(地役権の消滅時効)

第二百九十一条  第百六十七条第二項に規定する消滅時効の期間は、

継続的でなく行使される地役権については最後の行使の時から起算

し、継続的に行使される地役権についてはその行使を妨げる事実が

生じた時から起算する。




上記関連条文


(債権等の消滅時効)

第百六十七条  債権は、十年間行使しないときは、消滅する。

2  債権又は所有権以外の財産権は、二十年間行使しないときは、

消滅する。





第二百九十二条  要役地が数人の共有に属する場合において、その

一人のために時効の中断又は停止があるときは、その中断又は停止

は、他の共有者のためにも、その効力を生ずる。

第二百九十三条  地役権者がその権利の一部を行使しないときは、

その部分のみが時効によって消滅する。



(共有の性質を有しない入会権)

第二百九十四条  共有の性質を有しない入会権については、各地方

の慣習に従うほか、この章の規定を準用する。




【不動産登記法】


(地役権の登記の登記事項等)

第八十条  承役地(民法第二百八十五条第一項 に規定する承役地

をいう。以下この条において同じ。)についてする地役権の登記の

登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、次のとおりとす

る。

一  要役地(民法第二百八十一条第一項 に規定する要役地をいう。

以下この条において同じ。)

二  地役権設定の目的及び範囲

三  民法第二百八十一条第一項 ただし書若しくは第二百八十五条

第一項 ただし書の別段の定め又は同法第二百八十六条 の定めがあ

るときは、その定め

2  前項の登記においては、第五十九条第四号の規定にかかわらず、

地役権者の氏名又は名称及び住所を登記することを要しない。

3  要役地に所有権の登記がないときは、承役地に地役権の設定の

登記をすることができない。

4  登記官は、承役地に地役権の設定の登記をしたときは、要役地

について、職権で、法務省令で定める事項を登記しなければならな

い。




*地上権、法定地上権



【用益物権】

民法では、他人の物(土地等)を一定の範囲で使用収益させてもら

う物権(権利)を「用益物権」といっています。

このうち他人の土地上の権利・用益物権には、地上権、永小作権、

地役権、入会権があります。



*地上権


地上権とは、他人の土地において工作物又は竹木を所有するため、

その土地を使用する権利です。(民法265)

なお竹木は植栽の目的で、耕作の対象となる果樹、野菜、稲作等は

永小作権の対象ですから含まれません。

工作物とは、建物、擁壁、電柱、トンネル等、地上地下の設備等を

指します。


また、地下または地上の空間の上下の範囲を定めてを地上権の目的

とすることができます。つまり地上権を設定することができます。

(民法269の2)



この地上権は、賃貸借権のような債権と違って物権ですから、非常

に強い権利です。地主の承諾なしに地上権を譲渡できます。また他

人に賃貸することもできます。


地上権は、不動産に関する物権ですから、登記をしなければ第三者

に対抗できません。


しかし日本では、土地所有者は、こんな強力な地上権を嫌います。

地上権、賃借権の設定登記まで協力して土地を貸しません。

したがってほとんどは設定登記をしない普通の賃貸借です。地上

権なんてとんでもありません。


設定登記のない賃貸借では、賃借人は非常に弱い立場になります。

そこで借地借家法で賃借人を守ろうといろいろ改正して保護してい

ます。


建物の所有を目的とする地上権、土地の借地権は、借地権の登記が

なくても、その土地の上に借地権者が登記されている建物を所有す

るときは、これをもって第三者に対抗することができる、と規定し

ています。(借地借家法10条1)


借地上に建物を建てている人で、建物の登記をしていない人は気を

つけましょう。

ある日突然「私があなたが借地している土地を買いました。私が家

を建てたいと思いますので、建物を取り壊して明け渡してくださ

い。」と言われたらたいへんです。この第三者に対抗できません。


建物の登記をしていない人は、大至急登記をしましょう。建物の登

記については、地主の協力、地主の承諾書等必要はありません。あ

なたが建てたことに間違いがなければ、それなりの証明書があれば

できます。大至急土地家屋調査士の事務所へ相談にいきましょう。



*法定地上権

土地と、その上に建っている建物が同一の所有者の場合に、その土

地又は建物について抵当権が設定され、競売され、土地と建物の所

有者が異なったときは、その建物について、地上権が設定されたも

のとみなす、というわけです。(民法388)





(参考)



*物権

財産権の主要なものに「物権」と「債権」があります。

物権は直接支配して利益を受ける排他的な権利です。民法は、物権

法定主義として所有権、用益物権、担保物権、占有権の4種に区別

しています。



【民法】


   第四章 地上権



(地上権の内容)

第二百六十五条  地上権者は、他人の土地において工作物又は竹木

を所有するため、その土地を使用する権利を有する。



(地代)

第二百六十六条  第二百七十四条から第二百七十六条までの規定は、

地上権者が土地の所有者に定期の地代を支払わなければならない場

合について準用する。

2  地代については、前項に規定するもののほか、その性質に反し

ない限り、賃貸借に関する規定を準用する。



(相隣関係の規定の準用)

第二百六十七条  前章第一節第二款(相隣関係)の規定は、地上権

者間又は地上権者と土地の所有者との間について準用する。ただし、

第二百二十九条の規定は、境界線上の工作物が地上権の設定後に設

けられた場合に限り、地上権者について準用する。



(地上権の存続期間)

第二百六十八条  設定行為で地上権の存続期間を定めなかった場合

において、別段の慣習がないときは、地上権者は、いつでもその権

利を放棄することができる。ただし、地代を支払うべきときは、一

年前に予告をし、又は期限の到来していない一年分の地代を支払わ

なければならない。

2  地上権者が前項の規定によりその権利を放棄しないときは、裁

判所は、当事者の請求により、二十年以上五十年以下の範囲内にお

いて、工作物又は竹木の種類及び状況その他地上権の設定当時の事

情を考慮して、その存続期間を定める。



(工作物等の収去等)

第二百六十九条  地上権者は、その権利が消滅した時に、土地を原

状に復してその工作物及び竹木を収去することができる。ただし、

土地の所有者が時価相当額を提供してこれを買い取る旨を通知した

ときは、地上権者は、正当な理由がなければ、これを拒むことがで

きない。

2  前項の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。



(地下又は空間を目的とする地上権)

第二百六十九条の二  地下又は空間は、工作物を所有するため、上

下の範囲を定めて地上権の目的とすることができる。この場合にお

いては、設定行為で、地上権の行使のためにその土地の使用に制限

を加えることができる。

2  前項の地上権は、第三者がその土地の使用又は収益をする権利

を有する場合においても、その権利又はこれを目的とする権利を有

するすべての者の承諾があるときは、設定することができる。この

場合において、土地の使用又は収益をする権利を有する者は、その

地上権の行使を妨げることができない。




(法定地上権)

第三百八十八条  土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属

する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、そ

の実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、

地上権が設定されたものとみなす。この場合において、地代は、当

事者の請求により、裁判所が定める。







【借地借家法】


   第一章 総則


(趣旨)

第一条  この法律は、建物の所有を目的とする地上権及び土地の賃

借権の存続期間、効力等並びに建物の賃貸借の契約の更新、効力等

に関し特別の定めをするとともに、借地条件の変更等の裁判手続に

関し必要な事項を定めるものとする。



(定義)

第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該

各号に定めるところによる。

一  借地権 建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をい

う。

二  借地権者 借地権を有する者をいう。

三  借地権設定者 借地権者に対して借地権を設定している者をい

う。

四  転借地権 建物の所有を目的とする土地の賃借権で借地権者が

設定しているものをいう。

五  転借地権者 転借地権を有する者をいう。




   第二章 借地

    第一節 借地権の存続期間等



(借地権の存続期間)

第三条  借地権の存続期間は、三十年とする。ただし、契約でこれ

より長い期間を定めたときは、その期間とする。



(借地権の更新後の期間)

第四条  当事者が借地契約を更新する場合においては、その期間は、

更新の日から十年(借地権の設定後の最初の更新にあっては、二十

年)とする。ただし、当事者がこれより長い期間を定めたときは、

その期間とする。


    −−−省略−−−



    第二節 借地権の効力



(借地権の対抗力等)

第十条  借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登

記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗す

ることができる。

2  前項の場合において、建物の滅失があっても、借地権者が、そ

の建物を特定するために必要な事項、その滅失があった日及び建物

を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、

借地権は、なお同項の効力を有する。ただし、建物の滅失があった

日から二年を経過した後にあっては、その前に建物を新たに築造し、

かつ、その建物につき登記した場合に限る。

*連帯債務



*連帯債務




・連帯債務とは


連帯保証、連帯保証人など「連帯」とつく熟語を勉強してきました

が、ここで同じような熟語について、勘違いしないように少し触れ

ておきます。


それは「連帯債務」という熟語です。連帯債務というのは、数人の

債務者が連帯するということです。

つまり、数人の債務者が、同一内容の給付(債権の目的である債務

者の行為)につきまして、各自が独立して全部の弁済をなすべき債

務を負担するということです。そして、数人のうち1人が弁済をす

れば、他の債務者は、弁済しなくていいということです。この債務

関係を連帯債務といいます。


夫婦2人で、持分2分の1ずつで家を買ったとします。その資金は

銀行で借りたとします。3000万円とすれば、各自1500万円

の借金です。これでは銀行は、将来片方の債権を回収できないとき

もあるかもしれません。そこで銀行は考えました。連帯債務の関係

にすれば、どちらからでも3000万円回収できるというわけです。


連帯債務については、民法432条から445条あたりにあります

ので、さっと見るだけ見ておいてください。詳しいことは省略しま

す。




(参考)



【民法】


     第三款 連帯債務


(履行の請求)

第四百三十二条  数人が連帯債務を負担するときは、債権者は、

その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての

連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。




(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等)

第四百三十三条  連帯債務者の一人について法律行為の無効又は

取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨

げられない。



(連帯債務者の一人に対する履行の請求)

第四百三十四条  連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の

連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。



(連帯債務者の一人との間の更改)

第四百三十五条  連帯債務者の一人と債権者との間に更改があっ

たときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。



(連帯債務者の一人による相殺等)

第四百三十六条  連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有す

る場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、

すべての連帯債務者の利益のために消滅する。

2  前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、そ

の連帯債務者の負担部分についてのみ他の連帯債務者が相殺を援用

することができる。



(連帯債務者の一人に対する免除)

第四百三十七条  連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、

その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益の

ためにも、その効力を生ずる。



(連帯債務者の一人との間の混同)

第四百三十八条  連帯債務者の一人と債権者との間に混同があっ

たときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。



(連帯債務者の一人についての時効の完成)

第四百三十九条  連帯債務者の一人のために時効が完成したとき

は、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、そ

の義務を免れる。



(相対的効力の原則)

第四百四十条  第四百三十四条から前条までに規定する場合を除

き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対

してその効力を生じない。



(連帯債務者についての破産手続の開始)

第四百四十一条  連帯債務者の全員又はそのうちの数人が破産手

続開始の決定を受けたときは、債権者は、その債権の全額について

各破産財団の配当に加入することができる。



(連帯債務者間の求償権)

第四百四十二条  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財

産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯

債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

2  前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の

法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を

包含する。



(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)

第四百四十三条  連帯債務者の一人が債権者から履行の請求を受

けたことを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の

財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、

債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担

部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗

することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得

た連帯債務者に対抗したときは、過失のある連帯債務者は、債権者

に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求するこ

とができる。

2  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共

同の免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、

他の連帯債務者が善意で弁済をし、その他有償の行為をもって免責

を得たときは、その免責を得た連帯債務者は、自己の弁済その他免

責のためにした行為を有効であったものとみなすことができる。



(償還をする資力のない者の負担部分の分担)

第四百四十四条  連帯債務者の中に償還をする資力のない者があ

るときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の

資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。

ただし、求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担

を請求することができない。



(連帯の免除と弁済をする資力のない者の負担部分の分担)

第四百四十五条  連帯債務者の一人が連帯の免除を得た場合にお

いて、他の連帯債務者の中に弁済をする資力のない者があるときは、

債権者は、その資力のない者が弁済をすることができない部分のう

ち連帯の免除を得た者が負担すべき部分を負担する。




     第四款 保証債務

      第一目 総則



(保証人の責任等)

第四百四十六条  保証人は、主たる債務者がその債務を履行しな

いときに、その履行をする責任を負う。

2  保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

3  保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁

気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で

作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供される

ものをいう。)によってされたときは、その保証契約は、書面によ

ってされたものとみなして、前項の規定を適用する。



(保証債務の範囲)

第四百四十七条  保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、

損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。

2  保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償

の額を約定することができる。



(保証人の負担が主たる債務より重い場合)

第四百四十八条  保証人の負担が債務の目的又は態様において主

たる債務より重いときは、これを主たる債務の限度に減縮する。



(取り消すことができる債務の保証)

第四百四十九条  行為能力の制限によって取り消すことができる

債務を保証した者は、保証契約の時においてその取消しの原因を知

っていたときは、主たる債務の不履行の場合又はその債務の取消し

の場合においてこれと同一の目的を有する独立の債務を負担したも

のと推定する。



(保証人の要件)

第四百五十条  債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、そ

の保証人は、次に掲げる要件を具備する者でなければならない。

一  行為能力者であること。

二  弁済をする資力を有すること。

2  保証人が前項第二号に掲げる要件を欠くに至ったときは、債

権者は、同項各号に掲げる要件を具備する者をもってこれに代える

ことを請求することができる。

3  前二項の規定は、債権者が保証人を指名した場合には、適用

しない。



(他の担保の供与)

第四百五十一条  債務者は、前条第一項各号に掲げる要件を具備

する保証人を立てることができないときは、他の担保を供してこれ

に代えることができる。



(催告の抗弁)

第四百五十二条  債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、

保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することがで

きる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、

又はその行方が知れないときは、この限りでない。



(検索の抗弁)

第四百五十三条  債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告

をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があ

り、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、ま

ず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。



(連帯保証の場合の特則)

第四百五十四条  保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担

したときは、前二条の権利を有しない。



(催告の抗弁及び検索の抗弁の効果)

第四百五十五条  第四百五十二条又は第四百五十三条の規定によ

り保証人の請求又は証明があったにもかかわらず、債権者が催告又

は執行をすることを怠ったために主たる債務者から全部の弁済を得

られなかったときは、保証人は、債権者が直ちに催告又は執行をす

れば弁済を得ることができた限度において、その義務を免れる。



(数人の保証人がある場合)

第四百五十六条  数人の保証人がある場合には、それらの保証人

が各別の行為により債務を負担したときであっても、第四百二十七

条の規定を適用する。


上記条文関連


(分割債権及び分割債務)

第四百二十七条  数人の債権者又は債務者がある場合において、

別段の意思表示がないときは、各債権者又は各債務者は、それぞ

れ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。




(主たる債務者について生じた事由の効力)

第四百五十七条  主たる債務者に対する履行の請求その他の事由

による時効の中断は、保証人に対しても、その効力を生ずる。

2  保証人は、主たる債務者の債権による相殺をもって債権者に

対抗することができる。



(連帯保証人について生じた事由の効力)

第四百五十八条  第四百三十四条から第四百四十条までの規定は、

主たる債務者が保証人と連帯して債務を負担する場合について準用

する。



(委託を受けた保証人の求償権)

第四百五十九条  保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をし

た場合において、過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡し

を受け、又は主たる債務者に代わって弁済をし、その他自己の財産

をもって債務を消滅させるべき行為をしたときは、その保証人は、

主たる債務者に対して求償権を有する。

2  第四百四十二条第二項の規定は、前項の場合について準用す

る。



上記条文関連

(連帯債務者間の求償権)

第四百四十二条  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財

産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯

債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

2  前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の

法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を

包含する。



(委託を受けない保証人の求償権)

第四百六十二条  主たる債務者の委託を受けないで保証をした者

が弁済をし、その他自己の財産をもって主たる債務者にその債務を

免れさせたときは、主たる債務者は、その当時利益を受けた限度に

おいて償還をしなければならない。

2  主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者

が現に利益を受けている限度においてのみ求償権を有する。この場

合において、主たる債務者が求償の日以前に相殺の原因を有してい

たことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によ

って消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。





*連帯保証と連帯保証人


*連帯保証と連帯保証人





・連帯保証とは



保証人が、主たる債務者と連帯することを約束する保証。この場合

の保証債務負担は非常に強いものになります。


次に述べることを除き、あとは普通の保証債務、保証人と同じで

す。しかし、次に述べることが、たいへんなことになります。



・催告の抗弁権がなくなります。



債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主

たる債務者に催告してくれと請求することができます。これを催告

の抗弁権といいます。(民法452)これがなくなります。



・検索の抗弁権がなくなります。



保証人は、まず主たる債務者に催告してくれと請求したが、債権者

が「主たる債務者に催告したが、履行してくれませんでした。」と

言った場合どうなるでしょう。

主たる債務者に弁済をする資力があり、執行が容易であることを保

証人が証明したときは、債権者は、まず主たる債務者の財産につい

て執行をしなければなりません。(民法453)

この検索の抗弁権がなくなります。



・数人の保証人がある場合は割り勘。これもなくなります。



保証債務を負担する割合は、別段の意思表示がないときは、それぞ

れ等しい割合で負担する義務があるということです。つまり頭割り、

割り勘でいいということです。(民法456、427)

これもなくなります。



・債権者は、債務者に請求せずに、直ちに連帯保証人に請求できま

す。
連帯保証人は、支払わなければなりません。

そのうえ、割り勘の利益がありませんので、残りは、ほかの連帯保

証人に請求してくれとも言えません。









(参考)



【民法】


     第三款 連帯債務


(履行の請求)

第四百三十二条  数人が連帯債務を負担するときは、債権者は、

その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての

連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。




(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等)

第四百三十三条  連帯債務者の一人について法律行為の無効又は

取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨

げられない。



(連帯債務者の一人に対する履行の請求)

第四百三十四条  連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の

連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。



(連帯債務者の一人との間の更改)

第四百三十五条  連帯債務者の一人と債権者との間に更改があっ

たときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。



(連帯債務者の一人による相殺等)

第四百三十六条  連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有す

る場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、

すべての連帯債務者の利益のために消滅する。

2  前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、そ

の連帯債務者の負担部分についてのみ他の連帯債務者が相殺を援用

することができる。



(連帯債務者の一人に対する免除)

第四百三十七条  連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、

その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益の

ためにも、その効力を生ずる。



(連帯債務者の一人との間の混同)

第四百三十八条  連帯債務者の一人と債権者との間に混同があっ

たときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。



(連帯債務者の一人についての時効の完成)

第四百三十九条  連帯債務者の一人のために時効が完成したとき

は、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、そ

の義務を免れる。



(相対的効力の原則)

第四百四十条  第四百三十四条から前条までに規定する場合を除

き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対

してその効力を生じない。



(連帯債務者についての破産手続の開始)

第四百四十一条  連帯債務者の全員又はそのうちの数人が破産手

続開始の決定を受けたときは、債権者は、その債権の全額について

各破産財団の配当に加入することができる。



(連帯債務者間の求償権)

第四百四十二条  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財

産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯

債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

2  前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の

法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を

包含する。



(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)

第四百四十三条  連帯債務者の一人が債権者から履行の請求を受

けたことを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の

財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、

債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担

部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗

することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得

た連帯債務者に対抗したときは、過失のある連帯債務者は、債権者

に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求するこ

とができる。

2  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共

同の免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、

他の連帯債務者が善意で弁済をし、その他有償の行為をもって免責

を得たときは、その免責を得た連帯債務者は、自己の弁済その他免

責のためにした行為を有効であったものとみなすことができる。



(償還をする資力のない者の負担部分の分担)

第四百四十四条  連帯債務者の中に償還をする資力のない者があ

るときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の

資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。

ただし、求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担

を請求することができない。



(連帯の免除と弁済をする資力のない者の負担部分の分担)

第四百四十五条  連帯債務者の一人が連帯の免除を得た場合にお

いて、他の連帯債務者の中に弁済をする資力のない者があるときは、

債権者は、その資力のない者が弁済をすることができない部分のう

ち連帯の免除を得た者が負担すべき部分を負担する。




     第四款 保証債務

      第一目 総則



(保証人の責任等)

第四百四十六条  保証人は、主たる債務者がその債務を履行しな

いときに、その履行をする責任を負う。

2  保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

3  保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁

気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で

作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供される

ものをいう。)によってされたときは、その保証契約は、書面によ

ってされたものとみなして、前項の規定を適用する。



(保証債務の範囲)

第四百四十七条  保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、

損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。

2  保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償

の額を約定することができる。



(保証人の負担が主たる債務より重い場合)

第四百四十八条  保証人の負担が債務の目的又は態様において主

たる債務より重いときは、これを主たる債務の限度に減縮する。



(取り消すことができる債務の保証)

第四百四十九条  行為能力の制限によって取り消すことができる

債務を保証した者は、保証契約の時においてその取消しの原因を知

っていたときは、主たる債務の不履行の場合又はその債務の取消し

の場合においてこれと同一の目的を有する独立の債務を負担したも

のと推定する。



(保証人の要件)

第四百五十条  債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、そ

の保証人は、次に掲げる要件を具備する者でなければならない。

一  行為能力者であること。

二  弁済をする資力を有すること。

2  保証人が前項第二号に掲げる要件を欠くに至ったときは、債

権者は、同項各号に掲げる要件を具備する者をもってこれに代える

ことを請求することができる。

3  前二項の規定は、債権者が保証人を指名した場合には、適用

しない。



(他の担保の供与)

第四百五十一条  債務者は、前条第一項各号に掲げる要件を具備

する保証人を立てることができないときは、他の担保を供してこれ

に代えることができる。



(催告の抗弁)

第四百五十二条  債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、

保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することがで

きる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、

又はその行方が知れないときは、この限りでない。



(検索の抗弁)

第四百五十三条  債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告

をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があ

り、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、ま

ず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。



(連帯保証の場合の特則)

第四百五十四条  保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担

したときは、前二条の権利を有しない。



(催告の抗弁及び検索の抗弁の効果)

第四百五十五条  第四百五十二条又は第四百五十三条の規定によ

り保証人の請求又は証明があったにもかかわらず、債権者が催告又

は執行をすることを怠ったために主たる債務者から全部の弁済を得

られなかったときは、保証人は、債権者が直ちに催告又は執行をす

れば弁済を得ることができた限度において、その義務を免れる。



(数人の保証人がある場合)

第四百五十六条  数人の保証人がある場合には、それらの保証人

が各別の行為により債務を負担したときであっても、第四百二十七

条の規定を適用する。


上記条文関連

(分割債権及び分割債務)

第四百二十七条  数人の債権者又は債務者がある場合において、

別段の意思表示がないときは、各債権者又は各債務者は、それぞ

れ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。




(主たる債務者について生じた事由の効力)

第四百五十七条  主たる債務者に対する履行の請求その他の事由

による時効の中断は、保証人に対しても、その効力を生ずる。

2  保証人は、主たる債務者の債権による相殺をもって債権者に

対抗することができる。



(連帯保証人について生じた事由の効力)

第四百五十八条  第四百三十四条から第四百四十条までの規定は、

主たる債務者が保証人と連帯して債務を負担する場合について準用

する。



(委託を受けた保証人の求償権)

第四百五十九条  保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をし

た場合において、過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡し

を受け、又は主たる債務者に代わって弁済をし、その他自己の財産

をもって債務を消滅させるべき行為をしたときは、その保証人は、

主たる債務者に対して求償権を有する。

2  第四百四十二条第二項の規定は、前項の場合について準用す

る。



上記条文関連

(連帯債務者間の求償権)

第四百四十二条  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財

産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯

債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

2  前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の

法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を

包含する。



(委託を受けない保証人の求償権)

第四百六十二条  主たる債務者の委託を受けないで保証をした者

が弁済をし、その他自己の財産をもって主たる債務者にその債務を

免れさせたときは、主たる債務者は、その当時利益を受けた限度に

おいて償還をしなければならない。

2  主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者

が現に利益を受けている限度においてのみ求償権を有する。この場

合において、主たる債務者が求償の日以前に相殺の原因を有してい

たことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によ

って消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。





*保証人と保証債務 2



*保証人と保証債務 2






・主たる債務と保証債務の関係


保証債務は主たる債務を担保するものですから、主たる債務がなけ

れば保証債務もありません。主たる債務が消滅すれば保証債務も消

滅します。



・保証人の負担は主たる債務が限度



また主たる債務より重いことはありません。

民法448条に、保証人の負担が債務の目的又は態様において主た

る債務より重いときは、これを主たる債務の限度に減縮する、とあ

り、主たる債務の限度まで下げるということです。



・保証債務の範囲


保証債務の範囲は、特約がなければ、主たる債務に関する利息、違

約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含します。

しかし、違約金または損害賠償の額については特約することができ

ます。(民法447 1項 2項)





・保証人の履行責任


保証人は、主たる債務者が履行しないときに初めて履行する責任が

あります。(民法446)



・催告の抗弁権


債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主

たる債務者に催告してくれと請求することができます。これを催告

の抗弁権といいます。(民法452)



・検索の抗弁権


保証人は、まず主たる債務者に催告してくれと請求したが、債権者

が「主たる債務者に催告したが、履行してくれませんでした。」と

言った場合どうなるでしょう。

主たる債務者に弁済をする資力があり、執行が容易であることを保

証人が証明したときは、債権者は、まず主たる債務者の財産につい

て執行をしなければなりません。(民法453)



・数人の保証人がある場合は割り勘


保証債務を負担する割合は、別段の意思表示がないときは、それぞ

れ等しい割合で負担する義務があるということです。つまり頭割り、

割り勘でいいということです。(民法456、427)



・保証人の主たる債務者に対する求償権


保証人が主たる債務を弁済したときは、その求償権は保証人に、当

然あります。ケースによって変わります。

一般的な「委託を受けた保証人の求償」について述べます。「委託

を受けない保証人の求償権」については省略します。



保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合


主たる債務者に代わって弁済をし、その他自己の財産をもって債務

を消滅させるべき行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者

に対して求償権を有する。

つまり返済額、返済後の法定利息、避けることができなかった費用

その他の損害額を求償することができます。(民法459 442

−2)






(参考)



【民法】


     第三款 連帯債務


(履行の請求)

第四百三十二条  数人が連帯債務を負担するときは、債権者は、

その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての

連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。




(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等)

第四百三十三条  連帯債務者の一人について法律行為の無効又は

取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨

げられない。



(連帯債務者の一人に対する履行の請求)

第四百三十四条  連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の

連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。



(連帯債務者の一人との間の更改)

第四百三十五条  連帯債務者の一人と債権者との間に更改があっ

たときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。



(連帯債務者の一人による相殺等)

第四百三十六条  連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有す

る場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、

すべての連帯債務者の利益のために消滅する。

2  前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、そ

の連帯債務者の負担部分についてのみ他の連帯債務者が相殺を援用

することができる。



(連帯債務者の一人に対する免除)

第四百三十七条  連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、

その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益の

ためにも、その効力を生ずる。



(連帯債務者の一人との間の混同)

第四百三十八条  連帯債務者の一人と債権者との間に混同があっ

たときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。



(連帯債務者の一人についての時効の完成)

第四百三十九条  連帯債務者の一人のために時効が完成したとき

は、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、そ

の義務を免れる。



(相対的効力の原則)

第四百四十条  第四百三十四条から前条までに規定する場合を除

き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対

してその効力を生じない。



(連帯債務者についての破産手続の開始)

第四百四十一条  連帯債務者の全員又はそのうちの数人が破産手

続開始の決定を受けたときは、債権者は、その債権の全額について

各破産財団の配当に加入することができる。



(連帯債務者間の求償権)

第四百四十二条  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財

産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯

債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

2  前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の

法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を

包含する。



(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)

第四百四十三条  連帯債務者の一人が債権者から履行の請求を受

けたことを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の

財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、

債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担

部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗

することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得

た連帯債務者に対抗したときは、過失のある連帯債務者は、債権者

に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求するこ

とができる。

2  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共

同の免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、

他の連帯債務者が善意で弁済をし、その他有償の行為をもって免責

を得たときは、その免責を得た連帯債務者は、自己の弁済その他免

責のためにした行為を有効であったものとみなすことができる。



(償還をする資力のない者の負担部分の分担)

第四百四十四条  連帯債務者の中に償還をする資力のない者があ

るときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の

資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。

ただし、求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担

を請求することができない。



(連帯の免除と弁済をする資力のない者の負担部分の分担)

第四百四十五条  連帯債務者の一人が連帯の免除を得た場合にお

いて、他の連帯債務者の中に弁済をする資力のない者があるときは、

債権者は、その資力のない者が弁済をすることができない部分のう

ち連帯の免除を得た者が負担すべき部分を負担する。




     第四款 保証債務

      第一目 総則



(保証人の責任等)

第四百四十六条  保証人は、主たる債務者がその債務を履行しな

いときに、その履行をする責任を負う。

2  保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

3  保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁

気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で

作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供される

ものをいう。)によってされたときは、その保証契約は、書面によ

ってされたものとみなして、前項の規定を適用する。



(保証債務の範囲)

第四百四十七条  保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、

損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。

2  保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償

の額を約定することができる。



(保証人の負担が主たる債務より重い場合)

第四百四十八条  保証人の負担が債務の目的又は態様において主

たる債務より重いときは、これを主たる債務の限度に減縮する。



(取り消すことができる債務の保証)

第四百四十九条  行為能力の制限によって取り消すことができる

債務を保証した者は、保証契約の時においてその取消しの原因を知

っていたときは、主たる債務の不履行の場合又はその債務の取消し

の場合においてこれと同一の目的を有する独立の債務を負担したも

のと推定する。



(保証人の要件)

第四百五十条  債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、そ

の保証人は、次に掲げる要件を具備する者でなければならない。

一  行為能力者であること。

二  弁済をする資力を有すること。

2  保証人が前項第二号に掲げる要件を欠くに至ったときは、債

権者は、同項各号に掲げる要件を具備する者をもってこれに代える

ことを請求することができる。

3  前二項の規定は、債権者が保証人を指名した場合には、適用

しない。



(他の担保の供与)

第四百五十一条  債務者は、前条第一項各号に掲げる要件を具備

する保証人を立てることができないときは、他の担保を供してこれ

に代えることができる。



(催告の抗弁)

第四百五十二条  債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、

保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することがで

きる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、

又はその行方が知れないときは、この限りでない。



(検索の抗弁)

第四百五十三条  債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告

をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があ

り、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、ま

ず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。



(連帯保証の場合の特則)

第四百五十四条  保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担

したときは、前二条の権利を有しない。



(催告の抗弁及び検索の抗弁の効果)

第四百五十五条  第四百五十二条又は第四百五十三条の規定によ

り保証人の請求又は証明があったにもかかわらず、債権者が催告又

は執行をすることを怠ったために主たる債務者から全部の弁済を得

られなかったときは、保証人は、債権者が直ちに催告又は執行をす

れば弁済を得ることができた限度において、その義務を免れる。



(数人の保証人がある場合)

第四百五十六条  数人の保証人がある場合には、それらの保証人

が各別の行為により債務を負担したときであっても、第四百二十七

条の規定を適用する。


上記条文関連

(分割債権及び分割債務)

第四百二十七条  数人の債権者又は債務者がある場合において、

別段の意思表示がないときは、各債権者又は各債務者は、それぞ

れ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。





(主たる債務者について生じた事由の効力)

第四百五十七条  主たる債務者に対する履行の請求その他の事由

による時効の中断は、保証人に対しても、その効力を生ずる。

2  保証人は、主たる債務者の債権による相殺をもって債権者に

対抗することができる。



(連帯保証人について生じた事由の効力)

第四百五十八条  第四百三十四条から第四百四十条までの規定は、

主たる債務者が保証人と連帯して債務を負担する場合について準用

する。



(委託を受けた保証人の求償権)

第四百五十九条  保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をし

た場合において、過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡し

を受け、又は主たる債務者に代わって弁済をし、その他自己の財産

をもって債務を消滅させるべき行為をしたときは、その保証人は、

主たる債務者に対して求償権を有する。

2  第四百四十二条第二項の規定は、前項の場合について準用す

る。



上記条文関連 

(連帯債務者間の求償権)

第四百四十二条  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財

産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯

債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

2  前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の

法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を

包含する。



(委託を受けない保証人の求償権)

第四百六十二条  主たる債務者の委託を受けないで保証をした者

が弁済をし、その他自己の財産をもって主たる債務者にその債務を

免れさせたときは、主たる債務者は、その当時利益を受けた限度に

おいて償還をしなければならない。

2  主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者

が現に利益を受けている限度においてのみ求償権を有する。この場

合において、主たる債務者が求償の日以前に相殺の原因を有してい

たことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によ

って消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。





*保証人と保証債務 1


*保証人と保証債務 1





・保証債務


保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行

をする責任を負う。(民法446)

つまりお金を借りた人(債務者)が返済しないときに、債務者に代

わって返済する責任があります、ということです。

この保証人の返済する責任、保証人の負う債務のことを保証債務と

いいます。


保証人の契約、保証契約は書面でしなければ有効となりません。口

頭・・・口で言うだけでは無効です。(民法446)


たいていの場合、債務者から、保証人になってほしいと頼まれます。

しかし保証契約は、債権者(お金を貸す人)と保証人との間で締結

されなければなりません。保証契約当事者は債権者と保証人という

ことです。




・保証人の要件(資格)


保証人となる資格には制限はありません。当事者間の契約上自由で

す。

しかし債務者が債権者に対し、保証人を立てる義務がある場合(契

約上あるいは法律上)には、その保証人は、次の要件を具備する者

でなければならないと制限を設けています。

1.行為能力者であること。

2.弁済をする資力を有すること。







(参考)



【民法】


     第三款 連帯債務


(履行の請求)

第四百三十二条  数人が連帯債務を負担するときは、債権者は、

その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての

連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。




(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等)

第四百三十三条  連帯債務者の一人について法律行為の無効又は

取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨

げられない。



(連帯債務者の一人に対する履行の請求)

第四百三十四条  連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の

連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。



(連帯債務者の一人との間の更改)

第四百三十五条  連帯債務者の一人と債権者との間に更改があっ

たときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。



(連帯債務者の一人による相殺等)

第四百三十六条  連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有す

る場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、

すべての連帯債務者の利益のために消滅する。

2  前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、そ

の連帯債務者の負担部分についてのみ他の連帯債務者が相殺を援用

することができる。



(連帯債務者の一人に対する免除)

第四百三十七条  連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、

その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益の

ためにも、その効力を生ずる。



(連帯債務者の一人との間の混同)

第四百三十八条  連帯債務者の一人と債権者との間に混同があっ

たときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。



(連帯債務者の一人についての時効の完成)

第四百三十九条  連帯債務者の一人のために時効が完成したとき

は、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、そ

の義務を免れる。



(相対的効力の原則)

第四百四十条  第四百三十四条から前条までに規定する場合を除

き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対

してその効力を生じない。



(連帯債務者についての破産手続の開始)

第四百四十一条  連帯債務者の全員又はそのうちの数人が破産手

続開始の決定を受けたときは、債権者は、その債権の全額について

各破産財団の配当に加入することができる。



(連帯債務者間の求償権)

第四百四十二条  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財

産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯

債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

2  前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の

法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を

包含する。



(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)

第四百四十三条  連帯債務者の一人が債権者から履行の請求を受

けたことを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の

財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、

債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担

部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗

することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得

た連帯債務者に対抗したときは、過失のある連帯債務者は、債権者

に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求するこ

とができる。

2  連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共

同の免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、

他の連帯債務者が善意で弁済をし、その他有償の行為をもって免責

を得たときは、その免責を得た連帯債務者は、自己の弁済その他免

責のためにした行為を有効であったものとみなすことができる。



(償還をする資力のない者の負担部分の分担)

第四百四十四条  連帯債務者の中に償還をする資力のない者があ

るときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の

資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。

ただし、求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担

を請求することができない。



(連帯の免除と弁済をする資力のない者の負担部分の分担)

第四百四十五条  連帯債務者の一人が連帯の免除を得た場合にお

いて、他の連帯債務者の中に弁済をする資力のない者があるときは、

債権者は、その資力のない者が弁済をすることができない部分のう

ち連帯の免除を得た者が負担すべき部分を負担する。




     第四款 保証債務

      第一目 総則



(保証人の責任等)

第四百四十六条  保証人は、主たる債務者がその債務を履行しな

いときに、その履行をする責任を負う。

2  保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

3  保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁

気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で

作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供される

ものをいう。)によってされたときは、その保証契約は、書面によ

ってされたものとみなして、前項の規定を適用する。



(保証債務の範囲)

第四百四十七条  保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、

損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。

2  保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償

の額を約定することができる。



(保証人の負担が主たる債務より重い場合)

第四百四十八条  保証人の負担が債務の目的又は態様において主

たる債務より重いときは、これを主たる債務の限度に減縮する。



(取り消すことができる債務の保証)

第四百四十九条  行為能力の制限によって取り消すことができる

債務を保証した者は、保証契約の時においてその取消しの原因を知

っていたときは、主たる債務の不履行の場合又はその債務の取消し

の場合においてこれと同一の目的を有する独立の債務を負担したも

のと推定する。



(保証人の要件)

第四百五十条  債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、そ

の保証人は、次に掲げる要件を具備する者でなければならない。

一  行為能力者であること。

二  弁済をする資力を有すること。

2  保証人が前項第二号に掲げる要件を欠くに至ったときは、債

権者は、同項各号に掲げる要件を具備する者をもってこれに代える

ことを請求することができる。

3  前二項の規定は、債権者が保証人を指名した場合には、適用

しない。



(他の担保の供与)

第四百五十一条  債務者は、前条第一項各号に掲げる要件を具備

する保証人を立てることができないときは、他の担保を供してこれ

に代えることができる。



(催告の抗弁)

第四百五十二条  債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、

保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することがで

きる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、

又はその行方が知れないときは、この限りでない。



(検索の抗弁)

第四百五十三条  債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告

をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があ

り、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、ま

ず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。



(連帯保証の場合の特則)

第四百五十四条  保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担

したときは、前二条の権利を有しない。



(催告の抗弁及び検索の抗弁の効果)

第四百五十五条  第四百五十二条又は第四百五十三条の規定によ

り保証人の請求又は証明があったにもかかわらず、債権者が催告又

は執行をすることを怠ったために主たる債務者から全部の弁済を得

られなかったときは、保証人は、債権者が直ちに催告又は執行をす

れば弁済を得ることができた限度において、その義務を免れる。



(数人の保証人がある場合)

第四百五十六条  数人の保証人がある場合には、それらの保証人

が各別の行為により債務を負担したときであっても、第四百二十七

条の規定を適用する。



(主たる債務者について生じた事由の効力)

第四百五十七条  主たる債務者に対する履行の請求その他の事由

による時効の中断は、保証人に対しても、その効力を生ずる。

2  保証人は、主たる債務者の債権による相殺をもって債権者に

対抗することができる。



(連帯保証人について生じた事由の効力)

第四百五十八条  第四百三十四条から第四百四十条までの規定は、

主たる債務者が保証人と連帯して債務を負担する場合について準用

する。











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